【103】佐渡島 姫川-沢崎

海に反射する朝日が眩しくて目が覚める。眠気がぶっ飛ぶ綺麗さだ。北陸は今日か昨日か梅雨明けした。天気は快晴、朝からゲンナリする暑さだ。熱中症、脱水症状だけには気をつけなければ。f:id:RSSHAKE:20210717075150j:image

キャンプ場を出発してすぐ、片野尾八十八ケ所と棚田の看板を見て足が止まる。四国ではなく佐渡なのに霊場巡り、調べると、佐渡真言宗が篤く信仰されていたが、江戸時代には本土への移動が難しく、その為島内でも霊場巡りの遍路として、佐渡八十八カ所が整備されたそうだ。この片野尾のものは、八十八体の石仏が坂にまとまっている。お遍路をしにきたのではないので、農道の上まで登ることにした。日陰には沢蟹がいて、危うく踏んでしまうところだった。
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佐渡の海側長辺は約60km、一日の平均移動距離より少し短い。とりあえず今日の寝床の目星がついたので急がずに海沿いを進む。集落間は坂道になっており、宮城岩手のリアス海岸を思い出す。赤玉という集落では、何かの祭りで飾り笹が立っていた。f:id:RSSHAKE:20210717075130j:image

暑さもピークに達する昼時、「春日」という食事処の暖簾を目にする。案内資料の注意書きにあったが、佐渡は港以外に食事ができるところが本当にない。カツ丼を頂いた。店主さんは昔自転車乗りだった様で、これからの道の勾配など細かく教えてくれた。退店の際にはボトルに氷水を補充していただき、もう嬉しさマックス。店を出てすぐ赤泊港にたどり着いた。数年前まではここから寺泊までのフェリーがあった様だが、今はない。
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暑さを凌ぎながら、小木港まで走る。ここからは上越までフェリーが出ており、それに乗って上越まで行きたいのだが、そうはできない。スーパーで補給食を買い、周辺ではここにしかない温泉で風呂を済ませる。佐渡の風呂事情はここから先さらに厳しくなる。

小木港周辺には、矢島・経島と宿根木という見所さんがいる。まず矢島の方から見て回る。海岸まで一気に下り、着いてみると朱色の太鼓橋から先は立ち入り禁止、たらい舟も今日の営業は終了。たらい舟は佐渡、小木地域の様な浅い入り組んだ海岸での漁の為に利用され始めたそうだ。漁で使われるたらいは観光用より一回り小さいらしい。
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時刻は18時手前、宿根木集落は通り過ぎて目星をつけていた所へ向かう。小佐渡の左下、深浦駐車場は災害復旧工事で閉鎖されていた。どうしようか...すぐ先の橋には思案橋、岩手で見覚えのある名前だ。結局佐渡の西端、沢崎灯台の下に良さげなとこに辿り着き、これ以上動けない為そこに決めた。
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ちょうど太陽が海に沈む時間。水平線近くには雲もなく、とても綺麗な日の入りを見れた。
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この快晴でアスファルトはまだ暖かい。これからの季節、こういう場所は避けたほうがよさそうだ、風がなければ芝よりはよかったんだがなぁ。暑さに苦しみながら、灯台の光と星空を見上げて眠った。写真を撮ればよかった。

明日も無事であります様、気をつけます。

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