【99】にかほ-鶴岡

薄暗い朝4時、テントは湿気っぽい。撤収したいが、両隣のテントはまだ動きを見せないので6時ごろまで待つことに。ようやく動きを見せたので撤収し、管理人さんと話して三崎公園を後にする。

出発して30秒で山形県に入った。県境近くには2箇所寄るところがある。まずは一つ目、十六羅漢岩へと向かう。何故だかラカンダカランという言葉が頭から離れない。海岸沿いの岩は鳥海山の噴火でできたもので、この岩の沸像、磨崖仏を掘ったのは曹洞宗の大和尚、石川寛海という人物だそうだ。幕末の混乱、荒い日本海で苦しむ吹浦の人々の安寧を祈願して明治元年に完成した。寛海大和尚はその4年後、雪の降った日に突然海に身を投げ入滅したそうだ。

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磨崖仏は22体あり、全てを見るためには整備されていない岩場にも行かねばならないが、カメラがあるので行かれなかった。羅漢岩を後にして近くの温泉へ向かう。もう水風呂だけでいいくらいに暑い。久しぶりにプールでずっと泳いでいたい。

次の行き先は丸池様と牛渡川。温泉から国道が通る丘陵の向こう側にある。風呂をすませば暑さだのなんだのは気にならない。民家が密集する狭い道を抜け。着いた入り口には大型バス用の駐車場が設けられている。丸池様と、名前に様がついているのはこの池が御神体だからだそうだ。笑顔の鮭看板に沿って進むと、底が透けて見える綺麗な青い池。f:id:RSSHAKE:20210713062436j:image
f:id:RSSHAKE:20210712103811j:image池を拝む神社は、ここから近い一ノ宮、鳥海山大物忌神社末社。この池に棲む魚が片目という伝説の由来はとても生々しい。湧水の綺麗さ、静けさがとても印象深い所であった。f:id:RSSHAKE:20210713064937j:imagef:id:RSSHAKE:20210712103830j:image

写真を撮っていると、4人組ツーリングの人たちの撮影を頼まれた。バイク乗りたいなぁ、と思いながらシャッターを切ると、さっき温泉にいた事を言い当てあられる。自転車でわかったそうだ。よく見てらっしゃる。順路を戻り、牛渡川へ。下を向くと蛙が対面していた。この川では鮭の孵化事業が行われている。流れる殆どが湧水らしく、いけるとこまで進んだ先に見える川がとても綺麗だった。f:id:RSSHAKE:20210713064828j:image
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ここから酒田市まで走り、昼飯は市役所近くの食堂へ。カツカレーはもんじゃ焼きを食べているような不思議で美味しい味だった。店を出ると天気が怪しい。近くに山居倉庫という、庄内米に関連する施設があり、そこも寄る所だったのが助かった。着いた数十分後には雨が降り出した。
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庄内平野は米の有名な産地だということはなんとなく聞いた気がする。この山居倉庫は明治に建造され今も使われている施設だ。米俵の舟輸送に適した立地、保管に適した二重の屋根、日光や風を防ぐ欅並木。設立当時の厳しい管理の末、庄内米は有名になったそうだ。倉庫の一部は庄内米歴史資料館になっている。雨宿りの時間にしては長すぎるくらい展示を見てしまった。
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雨はようやっと止んだ。庄内平野の田園を眺めながら国道7号を走る。目的地の鶴岡の快活まで少しのところで大雨に降られる。コインランドリーで洗濯を済ませ雨を凌ぎ、夕飯を済ませ、目的地へと着いた。
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明日も無事でありますよう気をつけます。f:id:RSSHAKE:20210715072428j:image