【28】大船渡-釜石

昨夜は風が弱く、ゆっくり眠れた。

出発する前に今日のルートを考える。大船渡市街地へ戻り国道を行くか、このまま海沿いを走っていくか。後者に決めた。激しい坂が続きそうな地形をしているがなんとかなるだろう。

 

予想通り激しい坂を超えると、綾里(りょうり)という町に入った。坂を登り終えた時に見えたこの景色がすごく綺麗だ。5月頭なので家々には鯉のぼりが上がっている。

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漁港には5種類あるそうだ。この第一種は地元の漁業が利用するもの、第二種は一種よりも範囲が広く、第三種の全国よりも範囲が狭いもの、第四種は離島などにあるもの、特定第三種は三種の中で振興上重要と指定されているもの。ここで立ち止まらなければ調べていなかっただろう。

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綾里にヤマザキショップが1店舗ある。水場のある公園がないのでここで食料を買うしかない。店舗横でポテチを食べていると緊急地震速報がなった。近くの倉庫は音を出し、電線も揺れている。自転車を必死で押さえる。とても焦ったが、津波の心配がないことに安心した。近くの学校で野球をやっていた子供たちは、私が慌てている間に避難をはじめていた。

 

コンビニのおばあちゃんが心配で様子を見ると、商品がいくつか棚から落ちていたが、無事だった。親族の様子を見てくると、おばあちゃんはお店を出て行った。

近くの家からお兄さんが声をかけてくれた。さっきの地震は大きかったけど、震災の時は立っていられないくらい揺れて、津波が玄関の目の前まで来て止まったそうだ。

おばあちゃんが戻ってきた。結構な量の相当いい品のわかめを頂いた。しかし要冷蔵の文字が。お礼をし、綾里を発つ。

 

 

甫嶺(ほれい)へ入り見えた上り坂に辟易していると、横に校舎が見えた。校庭には高台とサーキットコースが広がっている。BMX練習中の子供たちがいた。入り口で覗いているとフィールド整備していた人が気になるなら入ってもいいよと言ってくれた。中に入り親御さんに話を聞いてみる。どうやらここではBMXが熱いらしい。中心となって指導している人は自分より若そうに見える。

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後ほどこの場所について調べてみると、TXF(Tohoku Extreme Factory)という企業が、廃校となった小学校の跡地を活用して東北初のBMXフィールドを2020年5月にオープンさせた。「三陸BMXスタジアム」という名前だ。BMXを見るのは初めてで、子供たちのバイクはジャンプ台から結構飛ぶし、指導者さんのバイクに至っては飛びすぎて驚愕した。

車輪の音や子供達の声がよく響くいいところだ。お昼の時間まで見学と写真を撮らせていただいた。

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天気予報では18時ごろから雨が降ってくる。それまでになんとか釜石までつかなくては。

もうそろそろのところで雨が降ってきた。しかもまだ坂がある。進むしかない。スピードを抑えてようやく釜石の道の駅に着いた。手先が悴んで動かない。しかも土砂降りの雨に変わった。道の駅にはベンチしかない。寝床の確保に失敗した。日の出までベンチで耐える長い時間が始まった。

 

明日も無事であります様、気をつけます。f:id:RSSHAKE:20210504150624j:image