【23】多賀城-松島-東松島

目覚めたのは2時。日の出は4:49予想で、それまでには西行戻しの松公園に着きたい。

3時に快活を出る。バイクカバーがない。風が強かったのでキツく縛ったはずなのに、、、ダメ元で駐車場付近を探すと快活の看板に引っかかっていた。サンキュー快活。

 

途中コンビニでおにぎりをひとつ買う。夜勤の若い男性がとても爽やかだ。過去に夜勤をやっていた頃を思い出す。

 

松島町に入るとすぐ坂になる。二つ坂を超えた時点でさっきのおにぎりが消えた感じがした。東空が白くなり始めた。汗なぞお構いなしに走る。トンネルを抜けると海に並ぶ小島が見える。青白赤と空の景色が綺麗だ。

f:id:RSSHAKE:20210429191526j:imageもうここで日の出を迎えてもいいのではないかと思ったがここで妥協してはならない。

 

松島海岸駅を左折すると公園まで1.5kmの坂。気温は6℃くらいなのに暑い。日の出3分前ギリギリに到着。東屋に自転車を置き、展望台まで登る。後方で息を整えていたときに日が出た。光を受けて思わず暑いと声が漏れる。山、水面、橋、島、町が朝日に照らされてとても綺麗だ。雲は少ない。妥協しないでよかった。

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朝日が登って30分、公園には私一人。腹が減って仕方がない。ちょうど水場もあるので朝飯を作る。これまでどれほどのパスタに助けられたことか、朝日を見ながら食べる飯は本当に美味い。これで夕方まで持ちそうだ。

 

歌人西行は松島に寄り、歌を詠み悦に浸っているとそれを聞いた童子が歌を詠んだ。西行はこれに驚いて童子に生業を聞くと、「冬萌きて夏枯れ草を刈っている」と答えた。西行はこれがわからず、松島には才人が多くこれでは恥を晒すと諭され、恐れて松島を去った。その時の一帯の松が公園の由来だそうだ。

 

海岸へ降りる。松島湾を周る遊覧船の初便は10時、今は7時半。待つには長すぎるので、少し南にある雄島へ入る。朱色の渡月橋を渡ると、大小の石碑や像が島の岩窟や地面に建っている。その数は50を超え昔は100以上あったそうだ。景勝地であるが、まずもってここは霊場だ。f:id:RSSHAKE:20210429191948j:image
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おじさんが石に座って海を眺めていた。ここが地元で土日には戻ってきて、月曜の朝にはこの景色を見て帰るそうだ。今日は気持ちいい帰りに違いない。

 

福浦島も周り9時半頃、遊覧船乗り場に戻る。大人1人1000円で乗れる。船の名前は仁王丸。去年にできたばかりの船。中央右側に座り港を出発したf:id:RSSHAKE:20210429192115j:image

 

空には島々と同じような形の雲が広がっていた。島の数が多く、全てを見切れないが、仁王島の形には驚いた。遊覧船の行程は約50分。起きてから大体10時間も経っているので、終わり際には船に揺られて眠ってしまっていた。f:id:RSSHAKE:20210429192216j:image
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時刻は11時。ここを出る前に松島ビールという地ビールがある事を調べていたので、牡蠣カレーパンと共に購入した。海岸沿いだとウミネコに取られるから気をつけてと店員さんが教えてくれた。実際海岸でカレーパンを食べているとウミネコが寄ってきたが奪われずに済んだ。

 

東松島市への経路は国道ではなく、奥松島を経由して行くことにした。坂がエグいが、すごい静か。道中にあった菜の花畑が広がる古浦農村公園がめっちゃ綺麗だ。メグメルが流れそう。

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野蒜(のびる)という地域にボロボロの駅のホームと公園が見えてくる。ここも津波の被害があった地域だ。ホームは遺構として残され、線路は自転車や歩行者の道路として整備されているそうだ。遺構の隣にはアパートが。カーテンは取り去られ、部屋の中には物が散乱していた。f:id:RSSHAKE:20210429192307j:image

 

その後は東松島市の北部まで走り、目星をつけていた公園に着いた。本日はここで野営をさせていただく。人気が無くなるまでまち、設営。今日は気温が1℃まで下がるそうだ。

 

明日も無事でありますよう、気をつけます。

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